と。

Github: https://github.com/8-u8

最近の話

最近はRがver. 3.4.2にバージョンアップしたり,Rstudioがバージョンアップしたりしまして,研究開発環境のバージョンアップが加速しました.

 

あ,Visual Studio Codeも導入したりして,PythonRubyを勉強する環境ができました.あとは勉強するだけです.……

 

最近研究周りできっかけづくりのために読んだ本は以下の2冊.

www.amazon.co.jp

 

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一通り読んで「確かにそういう現状,あるよね~」という感想でした.

本間氏の書籍では,「ちゃんとした」家に住めていない人が増えているという問題を,

過去の持ち家優遇政策から現代若者の居住貧困に至るまで長い推移を論じています.対比対象には「住む権利」を基本的人権として認め法整備を進めるフランスを挙げ,日本での住宅格差の深刻さと,それに対する政策導入の必要性を論じています.

 

稲葉氏の書籍は,彼自身が応対した経験も踏まえ,日本の社会保障制度の最後のセーフティネットである生活保護制度の現状を批判的に検討しています.

給付額の引き下げや,受給者の状況などを取り上げながら,制度が「機能不全」であると論じます(とりわけ空調設備は生活保護制度では賄えなかったということが事実としてあったらしく驚きました).よく聞く「水際作戦」や自助・共助の限界といった問題に話を進めます.

 

両方の書籍とも,日本における社会的弱者が抱える問題や,それを支える制度について論じるものですが,どちらもNPO法人との関わりに触れています.

とりわけ本間氏の書籍ではNPO法人と民官の連携による住宅問題の是正へ期待を寄せており,本間氏の書籍では提言こそ政策に向けたものですが,それでも生活保護を必要とする人びとと窓口をつなぐNPO法人の存在を評価しています.

 

……個人的には,NPO法人の活躍は,制度が変わるまでその役割を代替する存在であり,制度が整った時にNPOが解散することが,制度が対象を救済できている証左として重要だと考えています.社会学だと「NPOの存在・活動が社会的弱者を救済している」という論じ方をしますが,そもそも彼らが公的な制度によって包摂されていれば,社会的弱者を救済するNPOも必要ないはずなので,「NPO法人による解決」を主張する論調は少し怖いなあと思います.

これは私個人が大きな政府論に支持しがちというところからも来ているので,小さな政府論を支持しがちな人はNPOによる解決の主張は妥当性を持つものになるんだと思いますが……いやはや,社会問題って難しいですね.

 

まとまりがないまとめでした.