と。

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社会科学系院生,就活をした.

企業からのお祈り通知で気絶した管理人です.

 

 

とりあえず(すべてうまく行けば)春から会社員であること,

Twitterのフォロワーには修士で就活予定の人がいるようなので,

自分語りをしようと思います.具体的には,時系列に沿ってダイジェストでお送りします(すでに具体的ではない).

 

就活を終えてみれば,内定は2社からのみでした.本エントリーしたのは10社くらいでした.サイレント3,一次面接落ち4,最終落ち1,内定2……くらいだったように思います*1

勝率2割.よほど魅力のある人間でない限りはこんなもんだと思います.

就活はM1から始めた

私の場合,就活はM1の6月には始めていました.具体的には公務員になることも考えて最初は公務員講座も受けていましたが,今思えばなんて意識の高いことをしていたのでしょうか.損ではありませんがコスパは悪かったように思います.

結局大学による公務員講座は始めて1ヶ月で辞めました.理由は学部生ならまだしも研究・民間・公務員の3足のわらじはあまりにもきつかったからです.

民間就活と研究に注力しよう……とはいっても,アレナビやソレナビ,ナントカタスなど,主要な就活サイトに登録して,企業探しをしては「社会に出れるのだろうか」だの「Dでやっていけないだろうか」だの考えながら最終的に気分は落ち込む,みたいな活動しかしていませんでした.

就活あるあるに「仕事選びの軸を見つける」みたいなことがあると思います.就活サイトの思惑にどっぷりハマっちゃうのは悔しいと思いながらも,なんだかんだ指標をおいたほうがやりやすかったです.

ちなみに私は社会科学系で調査や統計で研究する系院生だったので,仕事でも調査か統計を使えるといいなあ,と思いながらそういう業界をメインに企業研究をしていました.この判断については今も間違ってはいなかったかなあと思っています.

M1の7月には初めてインターンシップに行きました.ここから何回かインターンには行くんですが,全部短期(1Day~2Days)のインターンしか行っていません.修士とはいえ院生,研究者の端くれだと思っていた私は,1週間企業に缶詰になるくらいなら修士論文に向けた文献を探したかったので.

M1の12月には初めての採用面接を受けて祈られています.ベンチャー外資系だとすでにこの時期には内定を決めていることが多いらしいです.工学系の友人もこの辺りで内々定をもらっていたようでした.

M1の3月には内定1社

M1の3月には軸に合った統計で仕事ができるような会社に内定をもらっていました.本命の企業は別にあったんですが,メンタル的には後がない状態になるのが怖かったので,この辺で1社持っておきたかったこともあります.

それでもその後の選考で企業に祈られて気絶したんですけどね.

3月には多くの企業が情報を解禁し,私の所属する大学でも合同説明会がありました.

今思えば活用できなかったイベントの一つです.焦りに任せてとりあえずプレエントリーしまくった記憶がありますが正直なところそんなことしても意味はなかったです.なぜなら相手も自分もお互いを求めていないから……

M2の4月・5月はほぼ東京に行かず

就活の軸に合った企業は多くが6月から始める律儀な企業で,4月5月は比較的研究に注力できたと思います.仙台に住む私としては,企業が仙台で説明会を開いてくれることもあり,4月・5月で東京に向かったのは1~2回だったと思います.

何社かからはリクルーターがつき,通称「リク面」と呼ばれる,喫茶店などで人事担当と話をするアレを受けました.

リク面については正直「何を見られているのか全くわからなかった」です.とりあえず就活サイトやらネットで調べる限りの対策をして,話をしていると,人事の「採用する気がない人間に対する表情」というのがわかるので,祈られて気絶した企業での面接でもそれを察することができました.

内定がすでにあるとはいえこのご時世.初手が大体を決めるような労働市場で妥協はしたくないので,実はこの辺りで今の内定先にアプローチをかけています.

M2の6月,本採用面接,そして失神へ――

6月は面接のスケジュールを調整し,1週間まるまる面接のために東京に行っていました.特に本命に近かった某社は1次面接から内定までの期間が早い,というネット評判もあり,決めるならここで決めたいとも思いつつ,スケジュールを組んだことを覚えています.

今思えばこの東京遠征の前日にF○Oなんかはじめなければよかったのかもしれません.

実は同じ日程で研究室のボスに誘われて海外報告の枠をもらっていたのですが,会社員になることを確定していた私は業績よりも内定先の確保を優先しました.

本命に近かった某社との面接は集団面接で,その後グループディスカッションがありました.

本命を受けるまでグループディスカッションはしたことがなかったので,このあたりで「あ,終わったなぁ」と思いました.実際,面接官はリク面で見た「採用する気がない人間に対してする表情」だったのを覚えています.

面接から2日後,選考結果が来ないとスケジュールが組めないとカフェで唸っていた私に届いた通知は不採用通知でした.

「やっぱりだめだったか」と軽く受け流せるかと思っていたのですが,強い寒気と吐き気がしてきました.我ながら「え,そんなにショックかよ……」って思いながらとりあえずトイレに向かおうと席を立ったはずでした.

……気がついたら知らないおじさんに「大丈夫か!?立てるか!?」と支えられていました.

そう,ここで私は失神したのです.「あ,ありのまま,今起こったことを話すぜ!PCの画面を見ていたと思ったらカフェの床に横たわっていた……」状態です.あの時のおじさんありがとう.私は元気です.

とりあえずぶっ倒れたおかげか,吐き気や寒気は緩和されたのでトイレに向かい,思考を整理することを試みましたが無理でした.どうしても「就活で失神したとかTwitterに書き込むしかねえだろ」という気持ちしか沸いてこなかったのです.

そしてこのツイートです

 

 その後一時期イノーラ・レブッタオーレと名乗った時代もありました.

東京で働く友人に「就活で失神したんだけど」と連絡したら「ボルダリング行く予定だったけどそんなもんはいつでも行けるからアキバに集合な」と寿司を奢ってくれました.

その時の様子がこちら

 友人はうまい飯に連れて行ってくれた上励ましてくれました.

ちなみに6月は研究活動よりも就活に注力した月でした.その結果研究室内の研究報告はズタボロでしたが.

M2の7月,就活の終了

春に入社予定の企業には6月下旬に内定を頂いていましたが,先輩つてに紹介された最後の1社を受けるため,内定の確約を延期していました.

最後に受けた企業でもグループディスカッションがあったのですが,リーダーとしてイニシアティブを取りたい人間しか集まらないグループにまとめられ,逆質問もまともな回答をもらえず散々な結果でした.通知の結果を待つことなく内定承諾の旨を送付しました(祈られてましたけど).

就活をしてみて: 結局よくわからない

最終的には設定した軸に合った企業で仕事ができそうなので良かったとは思います.これから後悔しないか?と言われるときっと後悔はするんですけれども.

なお,実際転職は視野に入れています.これは内定先が悪いとかではなく,今後労働市場が流動化することを予見した社会科学的な直感からくる行動です(?).

就活を通して少なくとも「修士院生は学部生と同じスケジュールで就活すると失神する*2」「自分が思っている以上に自分は弱い」ということはわかりました.

という感じで,就活は結局よくわからないシステムだなと思いながら,明日から実践できることを軽くまとめます.

1. Webテストは繰り返し解く

SPIとか玉手箱とかですが,とりあえず本を買ったものの結局やってないです.ググるとテストセンターのシミュレーションができるサイトとかが出てくるので,それを4回位繰り返し解いていたらどうにかなりました.

本は1冊あればよいと思います.よくある「総合テスト」みたいな項を先に解いて得点率の低い部分をフォローすれば良いのかもしれません.

2. グループディスカッションは10連ガチャ

グループディスカッションは10連ガチャみたいなものだと思いました.うまく回ったらSSR☆5だ!と思えばいいし,うまく回らなかったら不幸だわ……という軽い感じで諦めましょう.唯一選考が通ったグループディスカッションでは,①ゆっくり話す②タイムキーパーとしてイニシアティブを確保する③否定的な言葉を使わず④進行役に結論を促す,みたいなことを心がけていたかなあと思います.多分①とか③とかが有効です.「ふざけてんのか」と思うくらいゆっくり話すくらいがちょうどいいと思います.

3. 研究の話は平易に説明する

面接では「研究の話は割と聞いてくれる」と感じました.具体的には可能な限り専門的な用語を使わずに,自分の専門・研究について話すことができたところで内定が取れたと思います.突っ込んだ質問をされたら,用語を使いつつ説明してもいいと思います*3

4. メルマガは学部生と同じ密度でやってくる

就活サイトですが,○○ナビは登録しました.加えてア○リクやサ○ーターズといった修士向け・エンジニア向け?のサイトにも登録していました.ア○リクはあまり使いませんでしたが*4,サ○ーターズはセミナーに出ると,企業の人と交渉次第で非エンジニア職(営業とか)を紹介してくれることもあります.

ただ,登録すると学部生でも対応しきれないほどのメルマガに翻弄されます.「ここまでしないと内定もらえないのか」と焦らせるプロなんだなぁ……と思いますが我々は院生.落ち着いて対処しましょう.通知を切る……これだ……

5. 研究を疎かにしてはいけない(戒め)

研究との両立については正直うまく行ったとは思っていません.今思えばもっと効率よく研究を進められたと思います.正直面接前にその対策を練る時点で遅いでしょうし.面接前に先行研究を探してもパフォーマンスには影響ないと思います.

とはいえ,研究も就活もメンタルのエネルギーを大きく消費するので,私は週単位で研究と就活を分けました.「今週は研究」「今週は就活」という感じで.メリハリという点ではうまく機能した,と思います.

私の場合,研究の話をしっかり聞いてくれた企業から良いお返事をいただくことができたので,「研究を活かしたい」と思っている人は研究活動を疎かにしないほうがいいと思います.

 

……と長々と書き連ねましたが,結局のところ就活で失神したことをいい思い出にしたいだけの自己満足なので,面白おかしく笑ってください.

 

*1:その他メールチェックを怠った結果選考をブッチした企業があります.

*2:個人差があります

*3:私が使った中で一番専門用語っぽかったのは「パネルデータ」「スクレイピング」「ロジスティック回帰分析」でした

*4:スカウトはいくつか受けましたが,日程等が合わずお断りしました